生まれ変わり

 私が真理を探究するようになったきっかけの一つは、子供の頃の体験が生まれ変わりを意味しているのでは、と感じていたことです。その体験のほとんどは小学校に上がる前のことなので、記憶は薄れるばかりなのですが、それは多分「夢」、何度も、とにかく怖い同じ「夢」を見たのです。

 部屋の中を歩き回りながらその夢を見ていたのではないか、ということもありましたし、部屋の中を飛遊しながらその夢の中にいた、ということが何度もあったのです。天井や壁にぶつかるんじゃないかくらいに部屋中を飛び回るのです。その飛ぶ体験を鮮明に語る人に20才頃出会ったことがあり、私もそうだったと感銘を受けたことがあります。後にテレビで、ドッペルゲンガーは脳のある部位を刺激すれば誰でも見る、みたいなことが説明されていて、私たちも何か似たような状況にあったのかなと思いました。考えてみれば、その頃は、おなかがすいてタバコの吸殻の葉っぱを食べたこともあったりして、そのときは実際に危ない状況だったかもしれません。病院に行くようなことはありませんでしたが。

 怖い「夢」とは、行く道も周りも石で造られたような場所を「そこに着けば死んでしまう」という恐怖の中、覚束ない足取りで歩いているのです。後に、それはギロチンへの道だったのではないか、と思い至った訳です。私の誕生日は7月15日、ある意味でギロチンの象徴である7月14日の次の日。

 母は、私を妊娠中、農作業の帰りに、雨で濡れた下り坂で滑って尻もちをついたのが原因だろう、と言いました。私は首にへその緒を巻いて生まれたのです。

 また、母は私を産む前後に、至近距離で夕陽のようなマット(matte)で静止している大きな「火の玉」を目撃しています。私が目撃した星にも、明るいのにマットで瞬かない動く(減光していって静止する小さな星になった)星がありました。